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Q7 正中神経を手首と肘部で電気刺激した運動神経伝導検査の波形を示す。この運動神経伝導検査から考えられる病態はどれか。

ただし、手首と肘部の刺激部位間の距離は175mmである。
(正常範囲:振幅3.5 mV 以上、運動神経伝導速度 48 m/s 以上)

  1. 運動ニューロン変性
  2. 軸索変性
  3. 神経筋接合部異常
  4. 正常
  5. 脱髄

 

 



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「7 正中神経を手首と肘部で電気刺激した運動神経伝導検査の波形を示す。この運動神経伝導検査から考えられる病態はどれか。 」
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「Q7 正中神経を手…」の解説

国試問題「第54回理学療法士国試【午前】問7 正中神経を手首と肘部で電気刺激した運動神経伝導検査の波形を示す。この運動神経伝導検査から考えられる病態はどれか。」について、1件のコメント解説

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  1. この問題を解く際に知っておくべき事は、 『運動伝導検査』『軸索変性・脱髄』です。

    『運動神経伝導検査』とは、末梢の運動神経での電気の伝導の変化(電位変化)を診る検査法です。この事が知っていれば、選択肢①運動ニューロン変性は末梢神経のみならず中枢神経の要素も含まれる為(運動ニューロンだと上位運動ニューロンも含まれる)除外し、選択肢③神経筋接合部異常は神経と筋肉の移行部であり、見ている部分が神経のみではない為除外できます。

    続いて『軸索変性・脱髄』についてとても簡単に説明します。
    軸索変性→電気を伝える電線(軸索)自体が壊れている。つまり送れる電気が弱い
    脱髄→髄鞘が無いから跳躍伝導が出来ない。つまり伝導が遅い

    この事を踏まえて、まずは上記の波形は弱いのかを確かめましょう。電位の強弱をチェックするには波形の上下の幅(振幅)を見てみましょう。すると手首11.5mV・肘9.2mVと共に正常振幅の3.5mVを上回っている為弱くはないという事が分かります。つまり選択肢②軸索変性は除外できます。

    次に上記の波形が遅いのかを確かめましょう。まず速さを求めるには、距離÷時間となります。ここでの距離は、手首と肘の間の175mmで、時間は、電気が肘から手首まで伝達するのにかかった10.9-5.9=5msである為、距離175÷時間5=速さ35m/sであり、正常範囲の48m/sを下回るので遅いという事になります。よって選択肢④正常は除外でき、選択肢⑤脱髄が正解だと導く事ができます。

         

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