「 Dr.カール先生の記事 」 一覧
1 Aさん(82歳、女性、要介護2)は、夫を7年前に看取り、その後は一人暮らしをしている。夜中にトイレに行った時に転倒し、大腿骨頸部を骨折(fracture)して 3か月入院した。自宅に手すりをつけ、段差をなくす住宅改修をした後、退院した。何かにつかまれば、いすからの立ち上がりや歩行ができる。人と関わるのは苦手なため自宅での生活が中心である。遠方に一人息子が住んでおり、月に 1 度は様子を見に帰ってくる。週3回、訪問介護(ホームヘルプサービス)の買物代行や部屋の掃除などの生活援助を利用している。Aさんはできるだけ自分のことは自分で行い、このまま自宅での生活を継続したいと希望している。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問したときに、Aさんは一人暮らしを続けることが不安であると告げた。Aさんに対する訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「訪問介護(ホームヘルプサービス)を毎日利用したらどうですか」
- 「一人暮らしは大変なので息子さんと同居したらどうですか」
- 「また転ぶかもしれないと思っているのですか」
- 「グループホームに入居することを考えたらどうですか」
- 「手すりをつけたし、段差もなくしたので転びませんよ」
▶︎ 国試過去問の解答&解説
2 『夜と霧』や『死と愛』の著作があるフランクル(Frankl, V.)が提唱した価値の説明として、適切なものを1つ選びなさい。
- 公民権運動により差別を解消すること。
- 生命が制限される状況において、いかなる態度をとるかということ。
- 最低生活水準を保障すること。
- ライフサイクル(life cycle)を通じたノーマルな発達的経験をすること。
- アパルトヘイト(人種隔離政策)を撤廃すること。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
3 Bさん(90 歳、男性)は、介護老人福祉施設に入所することになった。一人暮らしが長かったBさんは、入所当日、人と会話することに戸惑っている様子で、自分から話そうとはしなかった。介護福祉職は、Bさんとコミュニケーションをとるとき、一方的な働きかけにならないように、あいづちを打ちながらBさんの発話を引き出すように心がけた。このときの介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 双方向のやり取り
- 感覚機能低下への配慮
- 生活史の尊重
- 認知機能の改善
- 互いの自己開示
▶︎ 国試過去問の解答&解説
4 聴覚障害のある利用者と介護福祉職との間での筆談に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 中途失聴者が用いることは少ない。
- 空中に字を書くことは控える。
- 多人数での双方向のコミュニケーションに用いる。
- 図や絵よりも文字を多用する。
- キーワードを活用して内容を伝達する。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
5 家族の機能に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は、生命維持機能である。
- 個人の生存に関わる食欲や性欲の充足、安全を求める機能は、生活維持機能である。
- 子育てにより子どもを社会化する機能は、パーソナリティの安定化機能である。
- 家族だけが共有するくつろぎの機能は、パーソナリティの形成機能である。
- 介護が必要な構成員を家族で支える機能は、ケア機能である。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
6 「地域共生社会」が目指すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 育児・介護のダブルケアへの対応
- すべての住民が支え合い、自分らしく活躍できる地域コミュニティの創出
- 高齢者分野の相談支援体制の強化
- 公的サービスに重点を置いた地域福祉の充実
- 専門職主体の地域包括支援体制の構築
▶︎ 国試過去問の解答&解説
7 特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 社会福祉法に基づいて法人格を取得した法人である。
- 収益を上げることは禁じられている。
- 社会教育の推進を図る活動を行うものが最も多い。
- 認定特定非営利活動法人は、税制上の優遇措置を受けることができる。
- 災害救援は対象外の活動である。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
8 「育児・介護休業法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 契約社員は、育児休業を取得できない。
- 介護休業は、対象家族一人につき連続して取得しなければならない。
- 介護休業は、育児休業よりも先に制度化された。
- 雇用主には、育児休業中の給与支給が義務づけられている。
- 配偶者、父母、子、配偶者の父母は、介護休業の対象家族である。
(注)「育児・介護休業法」とは、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」のことである。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
9 Cさん(71歳、女性、要介護1)は、軽度の認知症(dementia)がある。週1回通所介護(デイサービス)を利用している。娘が離婚して、常勤で就労するようになり、孫を連れてCさん宅へ転入した。孫が保育所に入所できなかったため、Cさんが日中面倒を見ることになった。そのため、楽しみにしていた通所介護(デイサービス)の利用が困難になり困っているという相談が、指定通所介護事業所のD管理者(介護福祉士)にあった。 D管理者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 利用が困難ということなので、通所介護計画を変更する。
- 通所介護(デイサービス)の利用日は会社を休むように、娘に言う。
- 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に、再調整を依頼する。
- 児童相談所に相談するように、Cさんに助言する。
- 娘に転職をしてもらうように、Cさんに助言する。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
10 労働者災害補償保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- パートやアルバイトは、保険給付の対象である。
- 保険料は、雇用主と労働者がそれぞれ負担する。
- 通勤途上の事故は、保険給付の対象外である。
- 業務上の心理的負荷による精神障害は、保険給付の対象外である。
- 従業員がいない自営業者は、保険給付の対象である。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
11 2018年(平成30年)に施行された介護保険制度の改正内容として、正しいものを1つ選びなさい。
- 介護医療院の創設
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の創設
- 在宅医療・介護連携推進事業の地域支援事業への位置づけ
- 地域包括支援センターへの認知症連携担当者の配置
- 法令遵守等の業務管理体制整備の義務づけ
▶︎ 国試過去問の解答&解説
12 2018年(平成30年)に施行された介護保険制度の利用者負担に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 施設の食費は、材料費等の実費を新たに全額自己負担することになった。
- 補足給付の支給要件から資産が除かれた。
- 居宅介護サービス計画費について自己負担が導入された。
- 施設の居住費は、新たに保険給付の対象外とされた。
- 一定以上の所得のある利用者に対して3割負担が導入された。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
13 2016年(平成28年)の「障害者総合支援法」の改正内容として、適切なものを1つ選びなさい。
- 放課後や休日に児童・生徒の活動を支援する放課後等デイサービスが創設された。
- 一人暮らしを希望する障害者に対して、地域生活を支援する自立生活援助が創設された。
- 障害者の1年間以上の雇用継続を義務づける就労定着支援が創設された。
- 保育所等を訪問して、障害児に発達支援を提供する保育所等訪問支援が創設された。
- 医療的ケアを必要とする障害児への支援として、医療型障害児入所施設が創設された。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
14 障害者を支援する専門職の主たる業務に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 社会福祉士は、福祉関連法に定められた援護、措置の事務を行う。
- 精神保健福祉士は、心理検査を実施して精神面の判定を行う。
- 理学療法士は、手芸や工作の作業、家事の訓練を行う。
- 言語聴覚士は、聴覚検査や言語訓練、嚥下訓練を行う。
- 栄養士は、摂食の訓練や摂食のための自助具の作成を行う。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
15 Eさん(75歳)はU事業所の訪問介護(ホームヘルプサービス)とV事業所の通所介護(デイサービス)を利用している。Eさんは通所介護(デイサービス)の職員の対応に不満があり、苦情を申し出たいがどうすればよいかとU事業所の訪問介護員(ホームヘルパー)に相談した。訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 通所介護(デイサービス)の職員に注意しておくと伝える。
- 介護保険審査会に申し出るように助言する。
- 介護保険の事業所の苦情対応の仕組みを説明して、担当者に相談するように助言する。
- しばらく様子を見てから、改めて相談に応じると伝える。
- 日常生活自立支援事業を契約して、苦情解決を援助してもらうように助言する。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
16 社会福祉法人に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 設立にあたっては、所在地の都道府県知事が厚生労働大臣に届出を行う。
- 収益事業は実施することができない。
- 事業運営の透明性を高めるために、財務諸表を公表することとされている。
- 評議員会の設置は任意である。
- 福祉人材確保に関する指針を策定する責務がある。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
17 2012年度(平成24年度)「高齢者の健康に関する意識調査結果」(内閣府)の介護を受けたい場所に関する次の選択肢のうち、最も多かったものを1つ選びなさい。
- 「子どもの家で介護してほしい」
- 「介護老人福祉施設に入所したい」
- 「自宅で介護してほしい」
- 「病院などの医療機関に入院したい」
- 「民間の有料老人ホームなどを利用したい」
▶︎ 国試過去問の解答&解説
18 社会福祉士及び介護福祉士法における介護福祉士の義務として、適切なものを1つ選びなさい。
- 家族介護者の介護離職の防止
- 医学的管理
- 日常生活への適応のために必要な訓練
- 福祉サービス関係者等との連携
- 子育て支援
▶︎ 国試過去問の解答&解説
19 茶道の師範だったFさん(87歳、女性、要介護3)は、70歳の時に夫を亡くし、それ以降は一人暮らしを続けていた。79歳の頃、定期的に実家を訪ねていた長男が、物忘れが目立つようになった母親に気づいた。精神科を受診したところ、アルツハイマー型認知症と診断された。昨年から小規模多機能型居宅介護を利用しているが、最近は、宿泊サービスの利用が次第に多くなってきている。Fさんは来所しても寝ていることが多く、以前に比べると表情の乏しい時間が増えてきている。介護福祉職がFさんの生活を支えるための介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- Fさんが安心して暮らせるように、長男に施設入所を勧める。
- 夜間に熟睡できるよう、日中は宿泊室に入らないように説明する。
- 長く茶道を続けてきたので、水分補給は緑茶に変更する。
- 心を落ち着かせるために、読書を勧める。
- 茶道の師範だったので、お茶のたて方を話題にする。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
20 介護福祉職が、Gさんの現状をアセスメントした内容と、ICF(国際生活機能分類)の構成要素の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
Gさん(68 歳、女性、要介護 2 )は、小学校の教員として定年まで働いた。
Gさんは、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断された。夫は既に亡くなっており、長男(30 歳)と一緒に暮らしている。週に2回通所介護(デイサービス)に通い、レクリエーションでは歌の伴奏をよくしている。
その他の日は、近所の人や民生委員、小学校の教え子たちがGさん宅を訪問し、話し相手になっている。
最近、Gさんは食事をとることを忘れていたり、トイレの場所がわからず失敗したりすることが多くなった。
介護福祉職が、Gさんの現状をアセスメント(assessment)した内容と、ICF(International Classification of Functioning、Disability and Health:国際生活機能分類)の構成要素の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)は、「心身機能・身体構造」にあたる。
- レクリエーションで歌の伴奏をすることは、「参加」にあたる。
- 近所の人や民生委員、小学校の教え子は、「個人因子」にあたる。
- 小学校の教員をしていたことは、「環境因子」にあたる。
- トイレの場所がわからなくなることは、「健康状態」にあたる。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
21 定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- このサービスのオペレーターは、サービス提供責任者のことである。
- 利用者の状態の変化に応じて、随時訪問サービスを利用することができる。
- 介護・看護一体型では、訪問看護サービスを利用しても介護報酬は同一である。
- 日常生活上の緊急時の対応は行っていない。
- 要支援者、要介護者のどちらも利用できる。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
22 防災に関する次の図記号が意味している内容として、正しいものを1つ選びなさい。
- 避難所
- 避難場所
- 土石流注意
- 地滑り注意
- 津波注意
▶︎ 国試過去問の解答&解説
23 介護福祉職の職務上の倫理に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- おむつ交換をスムーズに行うために、利用者の居室(個室)のドアを開けておいた。
- 訪問介護(ホームヘルプサービス)中に携帯電話が鳴ったので、電話で話しながら介護した。
- ベッドから転落した利用者が「大丈夫」と言ったので、そのままベッドに寝かせた。
- 利用者から、入院している他の利用者の病状を聞かれたが話さなかった。
- 利用者が車いすから立ち上がらないように、腰ベルトをつけた。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
24 施設の介護における安全の確保に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 職員に対して安全に関する研修を定期的に行う。
- 施設管理者の安全を第一に考える。
- 利用者の社会的な活動を制限する。
- 利用者に画一的なサービスを提供する。
- 安全対策は事故後に行う。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
25 介護老人福祉施設の感染対策に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 感染対策のための委員会を開催することは任意である。
- 手洗いは、消毒液に手を浸して行う。
- 洗面所のタオルは共用にする。
- 入所者の健康状態の異常を発見したら、すぐに生活相談員に報告する。
- おむつ交換は、使い捨て手袋を着用して行うことが基本である。
▶︎ 国試過去問の解答&解説
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