お茶碗1杯分のご飯には、かなりの量の炭水化物が入っています。
この記事を読むと、間食でお菓子を食べたり、日常的に甘いジュースを飲む事がどれだけ肥満や糖尿病への近道か、という事が分かります。
ご飯一杯の炭水化物には角砂糖が14~15個入っている。
普通の一般家庭でのご飯の量については、だいたい以下の通りと言われています。
普通家庭での1食あたりのご飯量
ご飯量 | 男性 | 女性 |
量(g) | 250g | 200g |
目安 | 大きめの茶碗1杯 | 普通の茶碗1杯 |
少量を意識していない限り、200gは食べていると考えましょう。
ちなみに、お弁当に入っているご飯の量もだいたいこのくらいです。
ご飯に含まれる炭水化物(糖質)は、100gあたり約37g
ご飯がまるまる炭水化物というわけではありません。
炊いたご飯100gに含まれる炭水化物は約37gとされています。
上記の表で考えた場合、
- 男性(大きめの茶碗1杯)で、92.5gの炭水化物
- 女性(普通の茶碗1杯)で、74gの炭水化物
を摂取している事になります。
ちなみに、角砂糖の炭水化物量は以下の通りです。
- 角砂糖1g=炭水化物1g
- 角砂糖1個は4g=炭水化物4g
つまり、炭水化物の量を4gという数値で割れば、角砂糖が何個か入っているのかが分かります。
- 大きめの茶碗1杯:92.5gの炭水化物 / 4g = 23.125
大きめの茶碗に盛ったご飯の中には、23個の角砂糖が入っている事になります。
- 普通の茶碗1杯:74gの炭水化物/ 4g = 18.5
普通の茶碗のサイズの場合でも、18個の角砂糖が入っている計算になります。
ご飯少なめ(だいたい150g)の場合は?
「私はご飯の量はもっと少なめだよ。」という人もいると思うので、ご飯量150gでも計算してみます。
炊いたご飯の炭水化物量は100gで約37gなので(前述)、ご飯量150gの場合は、55.5gの炭水化物を摂取している事になります。
この炭水化物の量を角砂糖1個4gという数値で割ると、
- 55.5gの炭水化物 / 4g = 13.875
「13.875」となります。
少なめに入れたご飯でも、だいたい14個くらいの角砂糖が入っている事になります。
あえて、コーヒーで考えてみましょう!
コーヒーで考えると、どれだけ恐ろしい事かをイメージしやすくなります。
手元にコーヒーと角砂糖があれば、今その場で角砂糖を23個入れてみてください。
大丈夫!いつも食べているご飯と同じ炭水化物(糖)の量です。特別糖分が多いわけではありません。
コーヒーに角砂糖3、4個なんて大した事はない?
ここまでの話を聞くと、「健康を考えて、コーヒーをブラックにしている。」なんて、特にメリットもなさそうですね。
ご飯を食べた瞬間に角砂糖23個ですから、コーヒーの砂糖なんて可愛いものです。
コーヒーに角砂糖を4個くらい入れる人に対して、「あんた、糖尿病になるよ!!」なんて、注意している場合ではありません。
コーヒーに入れる角砂糖の数が0か3、4個かなんて、かなりちっぽけな話に思えてくると思います。
ただし、注意して欲しいのが、ちょっとした間食などで、摂取する糖質(炭水化物)の量を増やすのは良くありません。
ご飯として摂取する炭水化物はコントロールしつつ、飲み物や間食で糖質を摂取しない事が大切です。
ご飯は食べない方がいいの?
以前の記事で、MEC食ダイエット(肉食ダイエット)を紹介していますが、MEC食ダイエットを考えた場合は、炭水化物の摂取そのものは好ましくありません。
糖質はとらずに、高たんぱく質・高脂質の食べもの(肉・卵・チーズ)を摂る事が推奨されています。
ただし、これは厳格にMEC食ダイエットを実践しようとした時の話になります。
普通の健康的な食事を考えた場合は、炭水化物をとる事は一切悪くはありません。ついつい摂りすぎてしまう事が問題なのです。
炭水化物は、他の栄養素より過剰摂取に繋がりやすいので、コントロールが必要というだけの話です。
PFC比率が示す良いバランスの食事としては、C(炭水化物)は、総エネルギー摂取量の50~70%とされているので、この正常範囲内で糖質を制限できればコントロールは十分です。
重ねて言いますが、この範囲で制限するという事が重要であって、糖質をゼロにすべきという意味ではない事に注意して下さい。
このPFC比率(炭水化物は総エネルギー摂取量の50~70%)内で考えた場合、炭水化物は1回の摂取カロリーの50%とします。
つまり、推奨摂取カロリー900kcal/1回の半分である450kcalを炭水化物から摂取する計算です。
ご飯250gは実は全然OK!
ご飯 200g | 336kcal |
ご飯 250g | 420kcal |
ご飯 300g | 504kcal |
450kcalを上回らない量で留める場合、ご飯は250gまでです。
つまり、ご飯250gまでなら1回あたりの食事でも摂って大丈夫なんです。
言い換えると、この量のご飯を食べているところに、さらに甘いジュースを飲んだり、炭水化物を多く含んだお菓子を間食したりすると、摂取オーバーになるというわけです。
【結論】他の間食で角砂糖を追加しない事が大切
ご飯は、1日に必要な摂取カロリーを維持するために重要な栄養源です。
そして、炭水化物は、「できるなら完全にカットしたほうが良い」というような『毒素扱いされるもの』では決してありません。
炭水化物は、三大栄養素の一つであり、人間が活動するために大切なエネルギー源です。
ただ、摂取オーバーになりやすい栄養素である事も事実です。
甘いジュースを日常的に飲んだり、食後に果物を食べたり、間食でお菓子を食べたり、こういった食習慣が知らず知らずに炭水化物過多の食生活にさせていくのです。
もちろん、その末路は、「糖尿病」や「肥満」となります。
ご飯一杯の炭水化物に含まれる角砂糖は14~15個、大盛りの場合だと角砂糖23個とはなっていますが、これは人間の体が処理できる許容範囲内の量です。
問題なのは、食事にプラスして摂取する余計な炭水化物(糖質)という事を理解できれば、間食を減らせるように努力できるかと思います。食生活の改善に取り組んでみて下さい。
参考までに、甘い食べ物の炭水化物(角砂糖)の量です。
甘い食べ物 | 炭水化物(角砂糖) |
ショートケーキ 100g | 47g(11.75個) |
ポテトチップス 100g | 55g(13.75個) |
スコーン 100g | 45g(11.25個) |
ペプシコーラ ペットボトル1本 | 59.5g(14.88個) |