キャリア形成に悩むセラピストに相談されることが多くなってきています。
将来の漠然とした不安や、収入面での不安など多くの医療従事者にとって小さくない悩みの1つだと思います。
今回は、理学療法士でありながら牧志のawabarの店長をしながら、医療従事者の転職サポートの事業をしている会社で役員をしている荒川大晴さんにインタビューすることができました。
前述した多くの医療従事者の悩みが解決する1つの手段にもなる内容ですので、ぜひ、最後までご覧いただけると嬉しいです。
荒川さんのこれまでのキャリアをお聞かせください。
本命であった滋賀の公立病院に落ち、他の方よりも就職は遅かったです。笑
京都の病院では一般的な診療業務に携わり、 副業としてスポーツトレーナーや国家試験対策のオンラインセミナーなどをしていました。
入職した当初はコロナが流行っていた時期だったので、友人と一緒にセラピスト学生のコミュニティを運営し、その講師を行っていました。
その甲斐あり、京都の大学の講座1-2コマほど持たせていただくこともありました。2年間、京都の急性期病院に勤務した後、沖縄県へ移住し、株式会社Adamという会社を立ち上げました。
実際は法人で動いていたわけではなく、個人事業主(フリーランス)として仕事をしておりました。
主に小規模事業主(鍼灸師さんや整体師さん)など向けのアプリ開発やWeb 制作をメインで行い、訪問看護ステーションでも週2回ほど働いていました。
また、関西でも仕事がありましたので、3週間沖縄、1週間関西の生活をしていました。
在籍していた訪問看護ステーションが僕のような働き方に対して寛容だったので今でもとても感謝しています。しかし、アプリの事業は全く上手く行かず、心が折れそうな時に、今店長をしている awabar okinawa に出会いました。
awabar okinawa は東京がスタートのバーでIT関係の方が多く集まりました。
みなさんもご存知のホリエモンが1日店長をしたり、起業家の中でも盛り上がっている場所の一つでした。
そこからバイトとして入り、2022年の9月から店長になり、店舗の運営委託を行っていました。
本当にたまたまなのですが、店舗の売上が上がり、お客様との関係が構築出来たことで仕事が一気に増え、この頃から個人事業主としては十分生活できるようになりました。現在は、株式会社ゴータススタッフの役員となり、人材紹介業や飲食業などをメインに行っています。
病院勤務時代の荒川さん(下段中央)
急性期病院→法人設立→アプリ開発→訪看→bar→人材紹介…
小説読んでいるような壮絶なキャリアを経験していて、頭が追いついてきません 笑次々とキャリアを重ねていますが、キャリアプランというか、人生設計というか、何か意図して動いていたんですか?
明確に理由があったわけでは正直ありません。笑ただ、理学療法士が増え続けており、その中で自分の価値を高めるためには様々な働き方を知っておくことがとても大切だと思っていました。たまたまですが、僕が実習に行った際のバイザーは全員が別業界から転職した方でした。
その際、全員から「20代は何をやっても成功だから何をしても大丈夫。とにかく色々なことをした方が良い。君なら絶対に戻ってこれる。」と言ってもらえたことを強烈に覚えています。そのため、転職しやすく、様々なことがチャレンジしやすい、20代に会社員、個人事業主、経営者を経験すると決めました。
欲を言うと本当は海外で仕事がしてみたいです。笑
「自分の価値を高めるためには…」とすでに考えていた先見性の高さと、実習先のバイザーの強烈なアドバイスがこの壮絶なストーリーを生んだのですね。
そして、このストーリーはこれからどんどん魅力的になるだろうなという楽しみさえ湧いてきます。
でも普通じゃこういう動きはできないと思うんですよね。
荒川さんの強みってご自身の中で感じているものってありますか?
正直、26歳なのであまりわかっていません。笑
もう少し年齢を重ねれば分かるかなと思っています。
その中でも強いて上げさせていただくのであれば「人のアドバイスを聞くこと」だと思っています。
全ての人のアドバイスを聞けるわけでははないですが、自分が見習いたい部分がある人のアドバイスは必ず聞き、実行できることはすることにしています。
沖縄に来た当初はアドバイスを聞くだけで、全く行動できていませんでした。
今は意識して、アドバイスを聞き、行動できていることが自分の強みだと思っています。
awabarの店長をしたことが事業が伸びた転機とも重なっている話が印象的でした。
確かに、何か事業をする際に、人との繋がりって大きな力になるなって私も思います。
具体的にawabarで経験したメリットでどんなことが挙げられますか?
何より様々な方の人生を知れたことです。
awabarの店長をして最も驚いたことは本当に色々な人がいることです。
同じ年で何億も稼いでいる人、朝から夜まで飲み続けている人、3回離婚して3回結婚している人、話すだけで笑いが起きる人など…笑
病院では出会うことができなかった人に毎日30人くらい会うことができ、しかもその方と話すことができます。
加えて、その人同士が話す場も作れます。
僕にとってこれはとても大きな経験でした。
自分が見ていた世界がいかに狭いかを知ることができ、時間をかけ丁寧に進めば様々なことにチャレンジできることを知れたことがawabarを経て得た最も大きなものです。
店長をしているawabar
ビジネス書大ヒットメイカーの箕輪さんと荒川さん
いやー26歳にして人生悟った感まで漂っています。
本当にお話が刺激的です。
最後に、現在取り組まれている会社経営についてお聞きしたいのですが、今の会社に経営側の役員としてジョインしたきっかけや、目的などお聞きしたいです。
きっかけは前述させていただいた awabar です。
今の代表がお客様で1年かけて一緒に仕事をすると決めました。
弊社の代表は僕と23歳も年が離れているので、最初は怪しい人だなと思っていました。笑
ただ、何もなかった自分に仕事のことをたくさん教えてくださり、その通りに進むと、多くの結果を残すことができました。
また、前述した通り個人事業主から経営者に移行する時期だったので、一から会社を立ち上げのではなく、すでに上手くいっている会社の役員としてジョインする方が自分にとって最も良い選択肢だと思っていました。
現在は、主に人材紹介・飲食業・サイネージ販売の事業を担当しています。
特に力を入れているのが、医療従事者の人材紹介です。
医療従事者の異業種転職をサポートし、活躍するフィールドを増やすことをメインで行っています。
その代表に私も会わせてください。絶対に。笑
医療従事者の異業種転職は今後すごく大きなニーズがありそうですね。
収入の面の不安や、キャリア形成としても業界の外を経験した人材って希少になってくると思います。
荒川さんが考える医療従事者の異業種転職はどんなメリットが考えられますか?
社会的には医療職の方で、IT企業含め他分野を経験している方がとても少ないので、一度転職した時点で希少な存在になれることだと思います。
今後日本では医療職の需要が上がり、数も増え続けると思います。
その中で、医療職は自分の価値を見出す必要性が出てくると思います。
その際、異業種で働いていた経験は大きな財産になると考えています。
また、医療職の方は国家資格を保有している人がほとんどです。
さらに、ホスピタリティも高く、相手の話をしっかりと聞くことができます。
このような能力は他分野でも必要とされることがとても多い印象を受けます。
そのため、社会的にも医療職の方の他業職転職はとても良いと思っています。
また、個人的にですが自分が世の中に求められていることがあることを知ることができると思います。
僕自身、理学療法士としての才能があまりないなと今でも思っています。
もしこのまま、理学療法士を続けていれば、今いる人には出会えず、今の仕事もしていませんでした。
今の仕事をすることで、自分の役割を少しずつ知ることができました。
それは、僕の今後の人生幸せに過ごすためにとても大切なことだと思っています。
これから長く続く仕事を少し変えるだけで、全く違う視点を持てることが転職の最も大きなメリットだと思います。
「新しい自分の価値を見出すために異業種への転職」
これは今後キーワードの1つにもなりそうですね。
お話を聞いていると、一度異業種を経験した医療従事者がまた医療に戻ることで人材の循環が生まれることは、医療界にとってもプラスになると思いました。
もうこれは沖縄の医療従事者で異業種転職に興味がある方用の相談役を荒川さんに担ってもらいたい!
この記事の最後に相談窓口作っておきますので、仕事内容や、転職例など、些細な相談でもぜひ聞いてみてください。
新たな価値を見出すためには、”まずは行動あるのみです!”
このように自分のことを文章にできる機会がなかったので、今回のインタビューを受けることができて本当によかったです。
少しでも転職したい、話をしたい、awabarに行ってみたいなどがあればいつでもご連絡いただけますと幸いです!
読んでくださった方とお話しできることを楽しみにしています!
業務内容や、転職する会社はどんな会社があるのか、給与待遇や働き方など、お気軽にご相談ください。