保険外リハで知っておきたい7つのポイント

2018年11月23日にジャパンライム主催のセッションで演台に立ったお話をnoteにまとめてみます。

臨床で働いた療法士、特に整形外科で働いたり、運動器疾患に興味を持った療法士は「自分の腕一本でいつかは…」と独立起業を一度は志したことがある方も少なくないと思います。

もちろん私も、1〜2年目の頃から起業を志して今までやってきました。

2017年5月から、沖縄で Physio salon G'hands という保険外コンディショニングサロンを運営しております。まだ起業3年目ですので、まだまだ継続的な経営というには時期尚早ではありますが、今回機会をいただいたので、「自費リハの知っておきたい7つのポイント」として、まとめていきたいと思います。(今後それぞれ深掘りして情報共有していく予定です)

 

「自費リハの知っておきたい7つのポイント」

  1. 周りより臨床できる“だけ”では無理
  2. 選ばれるための手段と戦略を知る
  3. 生き残るための経営者目線をもつ
  4. 「コンプライアンス遵守」第一
  5. 組織で生きる人は、起業しても生かせる
  6. 不変のクライアントファースト
  7. とにかく「行動」すること

 

1.周りより臨床できる“だけ”では「無理」

自分の腕一本で起業を志していましたが、やはり実際には臨床だけではクライアントに選んでもらうお店になるには何かが足りないことに気づきます。

自由市場においては、スキル以上に、「このサービスをどう届けるか?」の方が大事だったりします。療法士の私たちは、病院に勤めている間は病院の看板で患者さんがきます。その、どう届けるかを学んでこなかったからこそ、そこで苦戦することが多いのだと思います。

・技術(資格)の獲得
・起業資金の捻出
・店舗の立地
・価格設定
・ホームページを作成
・名刺やリーフレット作成

など“形”だけの準備でスタートしてしまうと、あとで困ることになるかと思います。

そうなんです。
「世間は誰もあなたのことを知らない」

治療技術ではなく、その知ってもらう技術がマーケティングです。

マーケティングとは、
クライアントに選んでもらうために、自費リハ施設が行う取り組みや、働きかけのこと
を指します。

コンテンツでいうと、
・ホームページ・ブログ(SEO・PPC広告)
・SNS
・チラシなど紙媒体
・メディア出演
・口コミ
が主に挙げられますが、その戦略もたいせつです。

 

 

2.選ばれる手段と戦略

どれだけ素晴らしい治療技術を持っていても、来客してもらわないからには、何も提供できません。

どうしたら困っている方に、こちらの声を届けることができるのかを考える必要があります。

 

 

【認知フェーズ】
そもそも知られているのか?
そのためにブログで困っているだろうことを記事したり、それをSNSで拡散したり、共感した人がそれを広めてくれたり、認知してもらうことに注力します。
チラシを撒いたり、メディア取材を受けたりもこのフェーズにあたります。
今まで、自分のことを知っている方ではなく、その外に向けて発信していく必要があるのです。

【競合フェーズ】
困っている方は、どの場所が自分の悩みを解決してくれるのか?を探しています。ですが、一般的にお客さまは「いいものにではなく、いいと思われるものを選びます」。
言い換えると、実際こちらの方が解決能力があっても、見せ方や提示の仕方で、お客さまは競合相手の方を選んでしまうこともあります。
ですので、自分の強みをしっかり明確に提示していくことが重要です。

 

 

【意思決定フェーズ】
実際に意思決定は、価格や所在地、さまざまな環境因子にも左右されますが、「近いから」「安いから」ではなく、「あなたの技術を受けたい」と思っていただくことがとても重要です。
そのためのブランディングや、コミュニティの活用、地域におけるあなたの立ち位置が大いに影響してきます。
それを準備の段階で意識できている方は、すぐに安定し、集客に追われることなく、サービスの質を高めることに注力することができるでしょう。

選ばれる人の法則
・その分野の第一人者・パイオニアであること
・○×○でカテゴリーブランディングする
・技術の勝負ではなく、クライアントのニーズに応える
・あれもこれも手を出さない
・パイオニアの真似ではなく、逆に優れている点で勝負
・強がらない、課題を認めることでポジティブ転換

 

 

3.生き残るための「経営者目線」

よく月商〇〇万円!!
といった広告を目にしますが、月商売り上げは本質ではありません。

もちろん稼ぐことは才能ですが、稼ぐことが目的になっては、サービス向上ではなく、どう売るかという販売が目的になり、療法士、医療の本質からはかけ離れることになります。
(収入は大切です。サービス向上に努めた先の収入アップを目指しましょう)

それに、いくら売り上げが立って黒字決算が続いていても、「黒字倒産」という事実もあります。この辺は割愛しますが、経営を考えて準備していくことはあとで力になるはずです。

 

4.コンプライアンス遵守第一

法律を守ってサービスを提供することが何より前提に重要です。
そこを無視していると、いつか痛い目にあうことはわかっています。
健全なサービスを構築していきましょう。

コンプライアンスはこのテーマだけでも、記事になるので、コンプライアンスをまとめた記事でお話ししていきたいと思います。

知っておくべき周辺法律
・理学療法士及び作業療法士法
・医師法
・あはき法
・医薬品医療機器法(薬事法)
・改正医療法

 

 

5.組織で生きる人は独立しても生きる

組織の中で自分の活かし方を知っているは、社会の中でサービスの活かし方を知っている人です。

 

 

組織で重宝される人材は、やるべき役割は文句を言わずに全うした上で、もっとやれることに挑戦し、信頼を積み重ねた上で、やりたいことを提案できる人です。
やるべきことをやる前に、不平不満ばかり言う人は、きっと起業しても上手くいきません。

 

 

6.不変のクライアントファースト

一番大切なことは変わりません。
クライアントの声を聞くことができて、本当に必要なことを提供・提案できる人であると私は思っています。
どんなに集客ができてきても、ここがしっかりしていないと、いつかバランスが崩れることになると思います。

軸足はクライアント。
主役はクライアント。
私たちの仕事はサポートです。

 

7.とにかく「行動」すること

よく「今の職場ではモチベーションが上がらない」と相談に来る方がいます。んーどうしようと思ってしまいますが 笑、そんな方はモチベーションの意義を履き違えていることが多いです。

そもそも、モチベーションとは、
「人が何かをする際の動機付けや目的意識」です。

先ほどの方は、「目的意識なく過ごしてます」と自分からいっているようなものです。それは少しもったいないですよね。

おそらくやりたいことが見つかっていない方が多いかと思いますが、やりたいことは「行動」を繰り返すとみえてくると言われています。上手くいく人は、好奇心旺盛でチャレンジし続けられる人です。

 

 

とりあえず…よりも、
挑戦し続けて、自分の道を創っていきましょう。

又吉直樹さんの言葉で
「バッドエンドはない、僕たちは途中だ」
という言葉があります。

失敗しても、それに早く気付けて、修正できれば、誰よりも先に行動することが可能になります。

失敗はトライ&エラーを繰り返していけば、失敗では無くなります。

失敗を恐れず、挑戦を続けられるような人生を築いていきたいですね。

この記事が誰かの1歩につながれば嬉しく思います。

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