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治療法

腰痛症に対する装具療法(コルセット・腰ベルト)に関する解説

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腰痛症に対する装具療法とは?

装具とは、病気やケガなどにより身体の機能が低下したり、失われたりした際に、

  • 失った機能を補う
  • 痛めた患部の保護をする

など、身体をサポートするために装着する器具や道具です。

装具は、装着する部位や使用目的などによって様々な種類がありますが、腰痛症の装具としては「コルセット」が一般的です。

腰装具には硬性コルセットや軟性コルセットがありますが、腰痛症の場合は軟性コルセット(軟性装具)といわれる、「布素材に支柱やゴムバンドがついたタイプのコルセット」になります。

腰ベルトとか、腰サポーター、腰バンドなどと呼ばれたりしますが、これらの呼び方は全てコルセットを指す言葉です。

こういったコルセット(腰バンド、サポーター)などは、通販や薬局・ドラッグストアなどでも市販されており、購入さえすれば、誰でも使用できる一般的なものになっています。

これらの装具が、病院で処方されて、治療目的で使用している場合、「装具療法(そうぐりょうほう)」と呼びます。

整形外科専門医へのあるアンケート調査では、装具の処方経験がある整形外科専門医のうち、およそ80%が、腰部固定帯・腰痛帯が有効であると回答しており、腹腔外圧上昇(支持)と運動制限(固定)が疼痛軽減効果の機序であると考えられているようです。

しかし、実は、軟性コルセットの場合、市販されているコルセットや腰サポーターと、病院で装具療法として処方される装具(コルセット)に大きな違いがあるわけではありません。

日本腰痛研究会雑誌で発表された「腰痛症に対する装具療法の実態調査および性能検証」というアンケート調査では、装具の種類によって身体に与える影響に大きな差はなさそうだという見解になっています。

論文中では、「軟性装具、腰部固定帯、腰サポーター(腰痛帯)の性能評価では、装具装着により30%~50%の可動域制限が生じ、腹腔外圧の上昇が見られたが装具の種類による大きな違いは無かった」と記されています。

 

装具(コルセット・腰サポーター)装着によるトラブル

「装具(コルセット・腰サポーター)をつけたら腰痛が改善するという単純なものではないので、実際につけてみて、装着感が良ければ継続し、かえって動きにくくなったり、違うところに痛みが出る場合は、無理にコルセットの装着を続ける必要はありません。

また、「試しにコルセットを使ってみたけど、合わないから次々買い換える」という必要はありません。

もし、腰痛を抱えていて、コルセットを検討している場合、

家族や、友人にコルセットを持っている人がいるなら、一度借りて使ってみて、装具(コルセット)の試し使用により、

  • 腰痛のせいで動きにかったものが動きやすくなるとか、
  • 腰痛が実際に和らぐか、等をみておくと良いかもしれません。

大きなスポーツ店などに行くと、サポーターコーナーに腰痛用のコルセット(サポーター)が置かれていて、試着用も準備されている場合があります。

サイズ違いなどの場合は別ですが、自分のサイズに合ったコルセットを一度つけてみて、合わない場合は、他の種類をいくつも探す事は避けましょう。

そして、使用継続の判断は、「腰痛があるから」ではなく、「着けると実際に動きやすくなるから」としておくべきです。

合わない装具を無理して使用しても、一向に効果が出ないどころか、かえって腰痛を蔓延化させたり、別の所に痛みを引き起こすなど、トラブルに繋がる場合もあります。

 

腰痛患者が用いる体幹装具(コルセット)の評価の難しさ

リハビリ場面でも使用される事が多いコルセットなどの体幹装具ですが、この効果について明確なコンセンサスは得られていません。

その理由としては、装具・コルセットを、「何を目的として使用するか」、「その効果をどう評価・判断するか」が変わるためと考えます。

体幹の可動性が制限できているか(目的)を評価しようと考えた場合、インクリノメーターなどで脊椎全体の可動域が制限されているかを評価する方法もあれば、レントゲンなどで1つのセグメント(各椎体間関節・椎間関節)の可動性を評価する場合があります。

こういった腰の動きそのものに焦点を当てている場合の他には、歩行スピードや歩行効率といった全身の動きを評価の項目にしている場合もあります。

レントゲンの評価などの場合は、患者自身の判断によって実施できる評価項目ではないので、一般の人たちが、自分で装具の効果を評価しようとした時は、「実際に動きやすくなっているか」「歩きやすくなったか」を評価指標にすると良いと思います。

着ける前には痛くてできなかった動きが、できるようになっていれば、コルセットの効果があると判断できます。

もし、コルセットを現在も使用している人で、あまり効果を感じていないのなら、無理に継続する必要性はありません。病院で処方されたコルセットの場合は、主治医や担当のセラピストと相談して、継続の可否を判断して下さい。

 

「腰痛症に対する装具療法(コルセット)に関する解説」に関する参考・引用文献

腰痛症に対する装具療法の実態調査および性能検証
─装具設計・製造の視点から─
相羽 達弥1), 山田 裕之1), 岩嵜 徹治1), 本田 忠2), 藤野 圭司3), 白土 修4)1) アルケア株式会社医工学研究所 2) 本田整形外科クリニック 3) 藤野整形外科医院 4) 埼玉医科大学医学部整形外科学教室公開日 2009/12/19 キーワード: 腰痛, アンケート

 






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