筋膜リリース(筋膜ほぐし)

筋膜リリースのやり方(方法)

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筋膜リリースのやり方は、基本を知っていれば難しくない。

肩こりで苦しんでいる人の多くが、その凝り固まってしまっている筋肉を揉んで和らげる行為に必死になっています。しかし実はそれだけでは根本的な解決にはなりません。

慢性的な肩こりや腰痛を抱えている人は、痛いところ・固いところ揉みほぐすマッサージ行為が一時的な効果しか出さない事は、実感としてもっているはずです。

また、何かしらの問題が潜んでいるのではないかと、整形外科を受診しても「特に問題ありません」と言われ、どうする事もできず、効果があるかないか分からない痛み止めを服用し続けている人もいるのではないでしょうか。

こういった、診断のつかない慢性的な身体症状について、最近では、筋膜の動きが悪くなったり、たるみや歪みが原因になっていると考えられています。

この筋膜由来の身体的不調の改善を図ろうとするのが筋膜リースです。

筋膜性の痛みは残念ながら診断が難しく、従来のレントゲンやMRIによる画像診断は頼りならず、血液検査でも筋膜の異常を確認する事はできません。

身体検査は重要ですが、従来の単純な身体検査では、筋膜性の痛みを診断する事は難しく、整形外科医にとっても筋膜性の痛みを十分に理解している人でなければ診断が難しいのが実情です。

 

そもそも筋膜って何?

筋膜は薄い膜であり、タンパク質(コラーゲン)の繊維でできていて、以下の3種類に分けられます。

  • 筋全体を覆っている最外層の筋外膜
  • いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜
  • 筋線維1本1本を包む筋内膜

一番イメージしやすいのは、肉を調理した事がある人なら誰でも見た事はあると思うのですが、

例えば、鶏肉の皮をはがしたときに見える薄い白い膜があるのはご存知でしょうか。

筋肉は、この筋膜という薄い組織膜に包み込まれていて、筋膜に包まれた筋肉は、さらにグループごとをまとめる筋膜に包まれています。

さらに、この膜は、ボディースーツのようになっていて、筋肉のみならず、臓器、骨などを包み込んで支えたり、血管や神経、脂肪、内臓など、体の中の組織を繋ぎ合わせる役割を担っています。これが「筋膜」です。

このような、身体のあらゆる臓器を立体的に包み込み、組織を支えるという特徴から「第二の骨格」とも言われています。

この筋膜が歪んだり、くっついて動きが悪くなってしまった時に出現する状態が「肩こり」や「腰痛」です。少し専門的な言い方をすると「筋膜の癒着」と言います。

その癒着してしまった筋膜に覆われている筋肉については、凝っているからといっていくら筋肉をほぐしてもなかなかほぐれません。仮にほぐれたとしてもそれは一時的な効果で、すぐに腰痛や肩こりが戻ってきてしまいます。

「慢性的な肩こり・腰痛を抱えている。」と自分で話す患者さんのほとんどは、この筋膜の機能に問題が潜んでいると考える医師やセラピストも増えてきました。

 

筋膜の役割

筋膜には様々な重要な役割があります。

  • 支持:各組織を包み込み、組織と組織の間に仕切りをつくり分けると同時に結びつけ、体の姿勢を保つ役割を持つ
  • 保護:組織同士がこすれあうことで生じる摩擦から保護する
  • 伝達:筋膜は、筋線維を包んでいる3つ(筋外膜、筋周膜、筋内膜)に構成された構造から、筋線維の動きを支え、力の伝達を行う

 

筋膜が歪む原因

同一姿勢での持続的な作業(パソコンやデスクワークなど)、同じ動きだけの反復といった動作・姿勢的な要素などにより、筋肉の柔軟性の低下や筋膜同士の癒着が生じてしまい、結果として筋膜・筋肉の動きを阻害してしまいます。

悪姿勢で座り続けた後に、いざ立ち上がろうとすると体がぎこちなかったり、体が伸ばしずらい状態になっている事はありませんか?

つい「よっこいしょ!」と声を出しながら何とか立ち上がろうとする人を見かける事がありますが、この場合も、筋膜の動きが悪くなっている事が原因になっている事があります。

また、姿勢や動作だけではなく、水分の枯渇やストレスによっても筋膜の癒着が起こるともされています。

 

歪んだ筋膜を治療する方法

筋膜由来の肩こりを治すためには、まずは原因となっている筋膜を動かして、バランスを整えてあげる事が重要とされています。

この治療方法を、専門的な言い方で、「筋膜リリース」と言います。

似た言葉では、「筋膜はがし」「筋膜ストレッチ」などがありますが、筋膜を治療しようとしている点では類似しているので、当ページの解説では、同義語として解釈して構いません。

最近ではテレビの医療番組などでも紹介される事が増えて、言葉だけなら知っている人もいるのではないでしょうか?

筋膜リリースと言うと、一般的には治療者による手で行うのが一般的ですが、さらに

注射によって行う「筋膜リリース注射」

患者さん自らが行う「筋膜ストレッチ」

などがあります。

ちなみに、注射で行う「筋膜リリース注射」の場合も、筋膜の動きを改善させようとする物理的な治療であり、特別な痛み止めや炎症を抑える薬を注入するわけではありません。

ここでは、手で行う筋膜リリースの方法について解説していきます。

 

筋膜リリースの実際のやり方・方法は?

筋膜リリースのやり方については、多くの一般書でも扱われるようになっています。

ここ最近で注目されているのは、理学療法士の筋膜リリースのスペシャリストである竹井先生が、一般の人たちにも分かりやすいような内容で出版している書籍です。

医学書だと、軽く5000円を超える内容のものが、1000円〜2000円以内で購入できます。

著作権の問題上で、書籍に掲載されているやり方をここでそのまま掲載して解説する事はできないので、興味のある人は書籍を参照して下さい。ここでは、一般的に理解されている筋膜リリースの方法について解説しています。

 

初心者が筋膜リリースのやり方を学ぶのに最適な書籍

  • 『若返る!小顔になる!「顔たるみ」とり』(講談社)
  • 『肩こりにさよなら! - あきらめていたすべての人へ』(自由国民社)

首都大学東京 健康福祉学部 理学療法学科 教授。
医学博士 理学療法士 OMT
首都大学東京健康福祉学部理学療法学科などの教育機関で
学生教育を実践するかたわら
病院と整形外科クリニックにおいて臨床も実践。各種講習会も全国で展開中。
専門は運動学・神経筋骨関節系理学療法・徒手療法。解剖学にて医学博士取得。

 

筋膜リリースのやり方・手順の説明

筋膜リリースやり方を、手順を追って説明していきます。

筋膜リリースの基本的なやり方は、セラピストの手で直接患者さんの体に触れて治療を行います。

皮膚上から治療部位にある程度の圧をかけた状態で、皮膚上を滑らせないように気をつけながらスライドさせていきます。

皮膚の上を滑らせるのではなく、皮膚下に存在する層をずらす・組織間をずらすイメージで、接触している手を動かします。

圧をかけながら、ゆっくりと伸ばしていくイメージで行い、マッサージのような揉みほぐしや、反復刺激ではなく、連続性のある持続的な刺激を加えます。

この時に痛みがなければ、持続的な伸長を持続させます。まずは、強い痛みを出さない範囲で行いましょう。

治療を行う部位としては、必ずしも「実際に痛みが出ている部位」ではなく、その周囲だったり、筋膜ラインとよばれる、機能的な繋がりのある部位だったりします。

腰や背中に痛みやコリのある人の場合だと、おしりやふともも、股関節周囲などに筋膜の歪みがありそこを筋膜をリリースすることによって、症状が改善する場合があります。

肩こりなどの症状も同様で、肩甲骨の間、首、腕やわきの下などの筋膜をリリースすることによって、改善することができます。

筋膜リリースの方法を学ぶ事と同時に、症状と関連する筋膜ラインを学ぶ事も大切になってきます。

 

筋膜リリースのやり方と、筋膜はがしの方法って違うの?

筋膜リリースは、徒手療法の世界での正式名称ですが、筋膜はがしは、そのあとに一般向けにつけられた名前です。

治療に対する基本的な考え方や、やり方に大きな違いはありません。

ただし、理学療法士や徒手療法家が、「筋膜リリース」という言葉を使い、一般整体師が「筋膜はがし」という言葉を使う傾向にあります。

やり方自体が、明確に決まっているわけではなく、筋膜組織にアプローチする方法を「筋膜リリース」と言ったり、「筋膜はがし」と言ったりするので、実際のところでは筋膜はがしだからやり方が違うとか、方法が異なるというようには考えなくて良いと思います。

 

筋膜リリースは、痛みを出した方が効果はあるの?

筋膜リリースは痛くやるとより効果を発揮するというものではありません。

もちろん、強ければ強いほど良いというものでもありません。

もし、刺激が強ければ、必ず強さを調整して下さい。

患者さんが主観的に感じる強さを聞き取りながら、もし「ちょっと強いです。」という反応があれば、治療を少し弱めると良いでしょう。

治療刺激をかなり弱めても、異常に過敏になっている場合は、そこ以外の周りの組織の影響も考えられます。

必ずしも、痛い部位に筋膜の問題があるとは限らず、痛みが出ている部位とは違うところに問題がある人もいます。この場合は、痛いところを治療しても効果が一時的だったり、かえって痛みが強くなる・揉み返しが起こるという反応がみられます。

治療の成果が出ない場合は、他の部位に原因があるかを探しながら治療にあたる必要があり、筋膜リリースの治療に慣れていない人は、専門家にみてもらった方が良いと言えます。

 

筋膜リリースで腰痛治療や肩痛み治療のやり方を紹介

筋膜をしっかりと把持した状態で持続的に伸長していきます。一定の圧を持続的に加えながら、任意の方向に伸長していきます。

伸長した位置を1分ほど継続します。

 

筋膜リリースのやり方まとめ

筋膜リリースの方法は、徒手療法の中では極端に難しい方法ではありません。

ただ、症状を確認しながら適切なところに介入できないと効果は出ないので、より、詳しく筋膜リリースのやり方を勉強したい人は、竹井先生のセミナーを受講して、「筋膜リリースやり方」を勉強したり、

筋膜リリースを患者さんの治療で実践しながら筋膜リリースがもっとも効果出る方法や、やり方を学んでいく事が大切だと思います。

 

筋膜リリースを学ぶのにおすすめの書籍

ホームエクササイズにもオススメ「自分でできる! 筋膜リリースパーフェクトガイド」の紹介

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ゆいちゃん
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