健康・医学の基礎知識

コレステロール値について

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コレステロールは低い方が良いのか?

単純にコレステロールが低ければ良いというものではない(前述)ので、上昇した総コレステロールのうち、何が上がっているかまでをチェックしておく必要があります。

コレステロールが急上昇することで心配しないといけないのは悪玉コレステロール(LDL)ではなく、小粒子LDLと呼ばれるコレステロールとRLP(レムナント様リポたんぱく)コレステロールされています。

小粒子LDLとは?

LDLの中でも小型で比重の高いLDLは、small denseLDLと呼ばれ、酸化されやすく、動脈壁内に透過しやすいため、正常サイズのLDLよりも強力に動脈硬化を引き起こすことが分かっています。このため小型LDLを「超悪玉」と呼んでいます。

LDLが小型化しやすく超悪玉コレステロールが多い人は、中性脂肪値が高い人やインスリンが分泌されていても効きが悪く血糖値が高い人、血圧が高い人、内臓脂肪型肥満の人、つまり生活習慣病を持っている人です。小粒子LDLの検査は特殊で高価(保険適応外)なので、「リポ蛋白分画精密測定」によって、LDLサイズを推定します。

この小粒子LDLは最も極悪と言われている酸化LDLに変化しやすく、一般的に総コレステロールが急上昇したとしても、中性脂肪の値が低く、善玉コレステロール(HDL)の値が高ければこの極悪コレステロールの酸化LDLは少ないとされているんです。

RLP(レムナント様リポたんぱく)コレステロールとは?

レムナントは、血液中のリポたんぱく(中性脂肪やコレステロールがたんぱく質と結びついた複合体)が分解され生じる残り屑です。

白血球の一種であるマクロファージが異物として取り込み、血管壁に沈着して、動脈硬化を促進させます。

中性脂肪が高くて、善玉のHLDコレステロール値の低い人に多く、糖尿病の人にはその傾向が強くみられるとされています。

善玉コレステロールとは?

HDLは善玉コレステロールと呼ばれています。血管壁に付着したコレステロールを引き剥がして肝臓へ運ぶことから、動脈硬化の防止につながる「善玉」と呼ばれているのです。
以下の表が、基準値とされています。

HDL(善玉) LDL(悪玉) 総コレステロール値
基準値 40~99mg/dl 60~119mg/dl 140~199mg/dl
要注意値 39mg/dl 以下 120~139mg/dl -
警告値 39mg/dl 以下 59mg/dl 以下
140mg/dl 以上
-

実際の医療現場では、「LDL(悪玉)コレステロール値が高い」ことよりも、「HDL(善玉)コレステロール値が低い」と指摘される事が多いそうです。

HDLコレステロール値が低くなってしまう原因は生活習慣&食習慣

以下のような、生活習慣を送っている人は、HDLコレステロールが低くなっているか、その予備軍の可能性があります。

  • お酒が多い。お酒が大好きで、毎日お酒を飲む。
  • 揚げ物や脂っこいものが多い。
  • 普段からまったく運動習慣がない。
  • 甘いものが大好き。よく甘いものを間食してしまう。

中性脂肪を減らすと、HDLコレステロールが増えるとされています。上記のような食習慣に陥っている人は、食習慣を見直し改善することで、HDLコレステロールを増やすことが期待できます。

実は、中性脂肪とHDLコレステロールは互いにシーソーのような関係にあります。中性脂肪が増加するとHDLコレステロールは低下し、逆に中性脂肪が減るとHDLコレステロールが増加すると考えられているので、より重要な事は中性脂肪を下げる事です。

中性脂肪が高い人の場合は、運動や健康補助食品を併用しながら、中性脂肪を下げる取り組みが重要になってきます。

「コレステロール値の上昇について」まとめます。

ベジタリアンや、野菜中心ダイエットをした人は、MEC食によりコレステロール値が急上昇する人がいる。

肝臓は、もうコレステロールを作らなくて良いとなるまで持続する。(長くて2年と言われている。)

コレステロール値が低いと精神不安定にもなりやすく、身体を修復する上で必要な脂なので、「コレステロールが高い=悪」ではない。

総コレステロールが問題ではなく、LDLコレステロール(超悪玉LDL)の量が問題。

HDLが高ければ、LDLコレステロール(超悪玉LDL)は低いと推測可能。

中性脂肪が低ければ、HDLが高いので心配はいらない。

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